読了「透析を止めた日」堀川惠子

重い内容だったが、一気に読んだ。

腎臓の病気や透析に特に関心があるわけではなかったが、終末期医療、緩和ケア、医療業界・ビジネスなどに疑問というか関心があってこの本を手にした。

著者の堀川惠子さんは、様々なノンフィクション作品でいくつもの賞を受賞されている。

前半は、38歳から透析を始めて60歳で亡くなったご主人との闘病の記録。

後半では、ご主人が亡くなった後、血液透析のほかに腹膜透析というものがあることを知った堀川さんが取材をした日本の透析の実態が書かれている。

闘病の壮絶さは、読んでいて私自身も苦しくなるほどのものだった。

また、透析クリニック、透析患者さんの終末期、腎移植、緩和ケアの実情など、知らないことも多かった。

そして、病院、医療機器メーカー、それぞれの医師が「公に口には出せない事情」もあることは、やはり想像できた。当の患者や家族は置いてけぼりにされることも多い。

堀川さんのような過酷な状況とは比べものにはならないが、私自身も高齢の両親が病院にかかったときに、病院、医師の対応に疑問を抱いた経験は何度かある。

医師の医療技術だけでなく、説明をきちんとする、質問に真摯に答えるなどの資質も患者の予後に大きな影響を与えるのは確かだと思った。

素人の私が言うのもおこがましいけれど、堀川さんの経験に基づいた様々な問題提起が少しでも医療業界にも届いて、少しでも救われる患者さんが増えるといいな。